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排他的救済水域

海賊船と独り少女のスタンピード

 

足柄の皮をかぶった三十二匹のうなぎが、人生をかけた遊覧船へ乗り込んだ。

ありとあらゆる遊園地がこぶしを握りしめたまま化石となって震えている世界。掃除機のスイッチを入れると饅頭カスが有意に剥がれ落ちていきながら轟きわたる金属音の中にインサートされていくので、案山子としてはどうするでもなく雲丹の背中をなでるばかり。どうしよう。どうしようか。一時の想像力を中目黒に投げ捨て、君は再び異常な厚さの鉄板を胸に抱え込む。さぁさぁ始まりましたるは唯物史観の鎮魂祭。いくらなんでもあんまりだと叫んで散るのはご愛嬌。徐々に大きくなっていく心の帳に火を放ち、一攫千金を目指してぬか床を掻き回せ!1.5秒後の世界なんて気にしていても銅鐸はちっとも成長しないのだから。それなら自分の臍で確かめて蹴散らしてむごたらしくレシートを受け取っておくしかないのが鹿の定めってもんよ。

嗚呼、またしても珍妙奇天烈な飴細工が力を振るう。目次通りの物語は一吹きごとにいい匂いへと変わっていく。洋々たる前途に枕を投げつける天然醸造ルナティックで桜のお尻に立ち向かうは、我らの父といえなくもない。

のう、雄一郎?